かつて「家事室」とは、裁縫やアイロンがけ、家計簿をつけるなどの家事を行う部屋を指しました。
最近ではランドリー機能を備えた部屋であることが多く、「役に立つ部屋」という意味でユーティリティスペースと呼ばれることもあります。
作業スペースまとめてすっきり片付く半面、間取りによってはデッドスペースになってしまうことも・・・。
上手に家事室をとりいれるには、どんな間取りがいいのでしょうか。
家事室を間取りにいれるポイント
まず、最初に考えたいのが「何をする場所か」ということ。
ランドリールームタイプの家事室であれば「洗濯」の一連の作業をストレスなく進めるのに便利なように水回りの近くやバルコニーへの出入りがしやすい場所へ、ちょっとした作業をするための家事室なら壁やドアで仕切らないコンパクトなレイアウトで・・・というように、適した場所や広さも変わります。
広さはランドリールームタイプなら3~4.5畳ほどが使いやすくおすすめ。
仕切りのない家事スペースなら1~2畳からでも作ることができ、他のスペースを圧迫しにくい利点もあります。
家事室のある間取りは、大きく3種類
家事室は必ずしも居室である必要はなく、階段や部屋と部屋の間にある小さなスペースを活用することも可能です。
家事室の間取りは、大きく分けると次の3種類に当てはまる間取りになります。
洗濯から物干し、アイロンまで行えるランドリールームタイプ
室内干しまでしたい場合は、風通しや日当たりも工夫が必要です。
窓を複数面に配置できる日当たりや風通しがよい角部屋に家事室を設けたり、その出入口を風が抜けやすい引き戸にするといったことで快適な空間にすることができます。
また、換気扇や扇風機をあらかじめ組み込むというのもひとつのアイデア。
洗濯に伴う「洗濯」「物干し」「アイロン」「ミシン」「衣類収納」といった一連の作業のほとんどをこのスペースで完結できるようにすることで家事動線が格段に良くなり、家事室自体も有効活用できます。
キッチンに併設した雑務や息抜きのためのワークスペースタイプ
家事を行う上で、一番滞在時間が長いのがキッチン。
料理の合間に子どもの宿題を見てあげたり、ちょっと腰を下ろしてひと息つける間取りです。
最近はパントリーに併設することも増えています。
効率の良い動線で、作業がしやすい間取りになります。
趣味の道具の収納や作業ができるアトリエタイプ
裁縫道具や書道など、趣味の道具は収納場所にも作業スペースにも悩みますね。
また、小さなお子さんのいる家庭では、リビングなどのスペースで作業がしにくいことも。
アトリエタイプの家事室は、道具と作業場所をひとつにできるため、集中して作業ができるところが強みです。
趣味の作業に没頭したいという方にもぴったりです。
家事室の間取りの失敗例と対策
家事動線が悪く、物置になってしまった
家事室はキッチンや洗面所など、立ち寄りやすい場所に設けると使いやすい間取りになります。
収納が足らず、箱だらけになった
間取りの希望を出す際、家事室にどんなものをどのくらい収納したいかをいっしょに伝えておくと収納スペースを見込めます。
また、メーカーによっては作り付けの壁面収納やクローゼットなどを備えることもできます。
ランドリールームにしたが、風通しが悪く湿気がたまってしまう
風通しは窓の数を増やすほか、ドアを引き戸にして普段は開けておくようにすると湿気がたまりにくくなります。
まとめ
家事室の間取りは、実際に暮らすご家族のライフスタイルや目的によって異なります。
何をするための家事室かをご家族で話し合うことで、収納や間取りに無駄のない家事室になるでしょう。
ひら木では、ご家族みなさんのライフスタイルに寄り添い、住む方が心地良い家づくりを提案いたします。
ご家族の理想の家や暮らしをぜひお聞かせください。