建物の中に入り込む形で設置される「インナーバルコニー」。
屋根がついているので、食事やDIYを楽しむアウトドアリビングとして活用されることもあります。
開放感が人気のインナーバルコニーですが、デメリットを知らずに設置して後悔してしまうことも・・・。
ポイントをおさえて、後悔しないインナーバルコニーづくりに役立てていただければと思います。
ベランダ、バルコニーとはどう違う?
やや屋内的なイメージのあるインナーバルコニーですが、よく耳にするベランダやバルコニーとはどう違うのでしょうか。
・インナーバルコニー 2階以上の階に設置され、バルコニー部分が建物の内側に入り込んでいる形状のスペース。
・ベランダ 2階以上の階に設置され、建物の外に張り出した形でつくられた屋根があるスペース。
・バルコニー 2階以上の階に設置され、建物の外に張り出した形でつくられた屋根がないスペース。
ちなみに、1階に設置される場合は通常はテラスと呼ばれます。
また、建物から張り出す形になるベランダやバルコニーと違って、建物の内側部分に設置されるインナーバルコニーは奥行きを出しやすく、外観がスッキリ見えるところもポイント。
天候に左右されずに外の空間を有効活用でき、加えてプライバシーを確保しやすい点も人気です。
インナーバルコニーのメリット・デメリット
メリット
・リビングを延長できる
リビングが2階の場合、インナーバルコニーにつなげれば外まで広がる開放的な空間に。
外からの視線をカットするフェンスを設置すれば、安心して寛げるようになります。
・屋根があるので洗濯物を干すのに便利
インナーバルコニーと室内のランドリースペースをつなげると移動も楽になります。
多少の雨なら防ぐこともでき、安心して洗濯物を干すことができます。
・外に出てもプライバシーが気にならない
夏場は子供用のプールを出して遊んだり、お昼寝や読書などでゆったり過ごすこともできます。
特に2階に設置した場合、プライベート空間として使いやすくなるのが魅力です。
デメリット
・固定資産税がかかる
住宅の延床面積の条件に当てはまると、その分の固定資産税がかかります。
一般的なベランダ程度の奥行きであれば条件から外れると思われますが、インナーバルコニーは延べ床面積に含まれる場合がほとんどで、その分固定資産税の金額に影響を及ぼします。
延床面積が大きければ大きいほど、固定資産税も高くなるので注意が必要です。
一般的なバルコニーやベランダに比較してインナーバルコニーは、固定資産税がかかることに加えて施工費用も高い傾向にあるので注意が必要です。
・部屋が暗くなる可能性がある
インナーバルコニー自体は採光が十分にとれて明るく開放的な空間になりますが、接する部屋の再考が遮られてしまう可能性があります。
建物の内側に入り込んでいるという特性上、屋根を支えるための柱や壁が必要になりますが、間取りによっては開放的な景観を損ねてしまう場合も。
屋根や目隠しフェンスで日当たりが悪くなってしまう場合があるので、十分な採光が確保できるかプランを検討する際にはよく確認しましょう。
・雨漏り対策等のコストがかかる
面積の広いインナーバルコニーは排水がうまくいかないと水たまりができ、それが下の部屋の雨漏りにつながることも。
また湿気もたまりやすくなるので、つながっている部屋のカビ対策も必要になります。
防水・排水対策やメンテナンスは忘れずに行いましょう。
インナーバルコニーづくりで後悔しないためには?
メリットとデメリットを踏まえたうえで、ポイントとなるのはこの2つ。
・目的に合わせた動線
食事を楽しみたいならキッチンからのアクセスを、洗濯物を干すのなら服をしまう部屋や洗濯機から運び入れやすい配置・・・といったように動線を考えると使いやすいです。
・プライバシーの確保
近隣の家や道路との距離が近い場合、フェンスを高めに設置するなどしてプライバシーを確保すると安心です。
その際、あまり日当たりが悪くならないように注意してくださいね。
まとめ
上手に設置すれば、開放感が手軽に得られるインナーバルコニー。
せっかく設置するのなら、後悔のないようにしたいものです。
ひら木では住む方の理想の暮らしに寄り添い、提案をさせていただいています。
あこがれや希望が詰まった家づくりはぜひお任せください。