マイホームの老朽化を感じ始めた方や中古の家を譲り受けた方の中には、建て替えやフルリノベーションを検討する方も多いかもしれませんね。
どちらも大規模な工事によって住まいを一新する方法ですが、内容は全く異なります。
2つのメリット・デメリットを知れば、最適で満足のいく工事方法を選択することができるようになりますよ。
これからの家づくりにぜひお役立てください。
建て替えとフルリノベーションの違い
建て替えの特徴
建て替えとは、既存の家を完全に取り壊して更地に戻し、同じ場所に新たな家を建てることをいいます。
間取りはもちろん外観のデザインや窓、水回りの位置なども自由に設計し直すが可能です。
しかし、「再建築不可」の土地は注意が必要。建築基準法により、幅4m以上の道路に2m以上接していない土地に建てられた家は、建て替えができない等、様々な条件がありますので、最初に再建築が可能かどうか確認をする必要があります。
フルリノベーションの特徴
一部の内装や設備を新しくする「リフォーム」とは異なり、個々のライフスタイルや好みを反映した付加価値を付けるのが「リノベーション」の大きな特徴です。
さらにフルリノベーションは、建物の内装すべてを解体したうえで間取りの変更をともなう大規模工事を指します。
基本的な建物の躯体・構造は動かせませんが、給排水管や電気設備の移動は可能です。
建て替えのメリット・デメリット
メリット
建て替えの最大のメリットは、元の家のあらゆる不満を根本的に解消できる点です。
また、現在の建築技術は数十年前に比べ格段に進んでおり、最新の性能を反映できることも大きなメリットでしょう。
耐震性や省エネ性の強化はもちろん、場合によっては地盤改良を行うことも可能です。
さらに、リフォームやリノベーションよりも融資の幅が広がり、高額ローンを組みやすくなります。
高性能住宅として認証を得れば、さまざまな優遇措置や補助金の対象となる点も見逃せません。
デメリット
建て替えのデメリットは、フルリノベーションに比べて費用が高いことです。
現存家屋の解体に加え、新築と同じ工期が発生するため、仮住まいの期間も長くなります。
フルリノベーションのメリット・デメリット
メリット
フルリノベーションのメリットは、第一に建て替えよりも費用が安いこと。
建て替えとは異なり基礎や構造体を残すため、費用・工期ともに抑えることができます。
さらに、構造補強や断熱材・仕上げ材料によっては、大きく性能強化をすることが可能で、新築住宅並みの耐震性や省エネ性を得ることができるでしょう。
デメリット
内装材を解体してみると目には見えなかった構造体の劣化が発見されることも。
そのような場合には追加費用が発生する可能性があります。
さらに主要な構造体は残るため、希望の間取りにできない可能性も念頭に置く必要があるでしょう。
迷った時の判断基準
フルリノベ―ションは前述のとおり、基本構造を残した工事方法です。
そのため、補強だけでは解決できないような根本的な問題がある場合には建て替えをおすすめします。
また、築年数が経ちすぎている場合もフルリノベーションのメリットが最大限に発揮できない可能性があります。
しかし建て替えには高額な費用を必要とするため、ご自身が高齢である場合や、資金を大きく目減りさせたくないという場合には、フルリノベーションを選択した方が良いかもしれません。
まとめ
現在の状況や将来的な見通しをご自身で確認していくことは大切ですが、工事の判断についてはプロの意見を参考にすることをおすすめします。
現状の家の診断、費用やライフスタイルに適した住まいの相談まで、総合的なアドバイスを得ることが重要です。
建築のひら木では、お客様とスタッフが「家づくり」を共同作業で進め、最適なプランのご提案をいたします。
お住まいに対する疑問や不安、理想のライフスタイルまで、なんでもお気軽にご相談ください。